今回はSEKAI NO OWARIの『サザンカ』の歌詞について考えてみました。

サザンカ 歌詞




この楽曲は平昌オリンピック・パラリンピックのNHK放送テーマソングにもなっていた楽曲です。


NHKのテーマソングといえば、過去にもゆずの『栄光の架け橋』やMr.Childrenの『GIFT』など、
バラードが選曲されることも多くありました。
その中でも『サザンカ』は一際柔らかく、聴いているだけで優しい気持ちになる曲です。



そんな『サザンカ』ですが、歌詞を見ると意外にもネガティブな言葉が並んでいます。




 ドアの閉まる音 カレンダーの印
 部屋から聞こえる 君の泣き声
 逃げることの方が怖いと君は夢を追い続けてきた

 努力が報われず 不安になって
 珍しく僕に当たったりして
 ここで諦めたら今までの自分が可哀想だと
 君は泣いた 


 ここでは、夢を追うことが決して楽しいものや輝かしいものではなく、
辛く苦しいものとして描かれています。


 
これはまさに、オリンピック・パラリンピックに出場する選手の4年間を表しているようです。
今回活躍した選手たちも、ここまでの道のりの中で怪我や挫折など、数々の困難を乗り越えてきています。

それでも夢を追い続けるのは、今まで一生懸命に努力してきた自分を裏切らないため。これまで頑張ってきた時間を無駄にしないため。


そうやって泣きながらも夢を追う「君」に、サビで「僕」は暖かいメッセージを送っています。


  夢を追う君へ
  思い出して つまずいたなら
  いつだって物語の主人公は笑われる方だ
  人を笑う方じゃないと僕は思うんだよ 


自分の夢を叶える、というのは自分にしかできないこと。誰かが代わることはできません。
だからこそこの言葉は、自分自身の夢のために頑張る「君」への最大級の応援になっています。


 同時に、この歌は選手を応援する人たちの気持ちも包み込んで肯定してくれています。
応援する人はそれぞれの「君」が夢を叶えられるよう強く願っていても、できることには限りがあるでしょう。
目の前で苦しんでいる姿を見ているのに、代わってあげられない辛さもあります。


『サザンカ』はそのような想いを抱えながらも、精一杯支え、応援してきた家族や友人、ファンの気持ちを暖かく選手に届けてくれるような楽曲だと思います。


 ですが私は、この曲をオリンピック・パラリンピックに出る選手たちと応援する人々たちだけに寄り添う歌ではないと思っています。

この曲は、オリンピック・パラリンピックに出場できなかった選手たち含め、夢を追う全ての人に寄り添ってくれる曲です。



 なぜこの考えに至ったかというと、
歌の中に、結果や夢が叶うことを表す言葉は一切出てこないからです。
「僕」が応援し望んでいることは、
「君」が夢を追い続け、自分自身が満足いくこと。


つまり結果が大事なのではなく、誰に笑われようと、つまずいたりくじけたりしようと、
夢を追い続けることが大切だということです。


『サザンカ』は全ての夢追い人のための歌なんだと思います。